2023年5月〜8月にかけて、カナダ・オンタリオ州のトロント市とロンドン市にあるAirbnbに滞在したときのことを書いてきました。
今回は、「これ何?」と不思議に思ったものと、「ちょっと困ったこと」についてです。
まずは下の写真をご覧ください。床に穴がありますね?これ、何だかわかりますか?

床のあな
これは通風孔です。各部屋についています。
ロンドン市のAirbnbでは、下の写真のように床ではなく、壁(寝室に2か所)についていました。

天井に設置されることもあるそうですが、特に床に設置すると、暖かい空気が下から上へと自然に上昇するため、効率的に部屋を暖めることができるのだそうです。
以前住んでいたバンクーバーの家にはこのような通風孔がなかったので、最初は何なのかわかりませんでした。
バンクーバーの冬はトロントほど寒くないため、暖房システムが異なるとのことです。
わたしたちがトロントに滞在したのは5月でしたが、時々寒い日があり、そんな日にはこの通風孔からふわ〜っと暖かい空気が吹き出してくると、ホッとしたものでした。
そして、気候の変動が激しいこの地では、逆に5月でも暑い日もあり、そんな日にはきちんと冷風が出てきて、感動&感謝。
ただ、このシステムは各部屋で操作できず、1か所で一括操作されているため、自分の希望通りに調整できないのが少し難点でした。
たいていは「寒いな…」と思うと誰かが暖房を入れてくれ、「暑いな…」と思うと冷房を入れてくれていたので、快適に過ごせました。
でも、物件によってはそううまくいかないかもしれません。
ちょっと困ったこと①:トロントでの洗濯
トロントの物件には洗濯機がありませんでした。
近所に laundromat(英語でコインランドリーのこと)はあったのですが、使うには硬貨が必要です。
現金(カナダドル)は、前回の渡航時に残っていた5ドル札1枚しか持っていなかった私たちは、
「洗濯どうする〜?」「とりあえず手洗いしとくか〜」と話しながら、結局すべて手洗いで1か月過ごしました。
部屋に暖房が入っている日は、部屋干しでも十分乾きました。
でも、だんだん外の気温が上がり、暖房が入らない日が増えてくると乾きにくくなってきて、困っていたところ…
部屋の壁際に置いてあった暖房器具に気づきました。
大活躍してくれた暖房器具
ある「寒いのに暖房が入らなかった日」に、娘が「これ、使えるかも…」と引っ張り出してくれたのですが、
これがとても優秀なヒーターで、心地よい暖かさをもたらしてくれたうえに、洗濯物もパリッと乾かしてくれました(この上に乗せて乾かしてました)。

ちょっと困ったこと②:ロンドンでの頻繁な停電
ロンドン滞在中は、停電が多かったです。
最初の停電は夜だったこともあり、びっくりしてオーナーにチャットで連絡したところ、
「現在このあたり一帯が停電中」とのこと。
London Hydro(電力会社)のサイトの「OUTAGES(停電情報)」を見ると、影響を受けている地域が表示され、滞在先が含まれていることを確認できました。
天候が悪く、落雷もあったので、その影響かと思います。
London Hydroのサイト画面


停電になると、室内が真っ暗になるだけでなく、エアコンも止まり、Wi-Fiも使えなくなります。
そうなると仕事も読書もできず、早々に寝た記憶があります。幸い、翌朝には復旧していました。
ロンドンでは、1か月の滞在中にその後も数回停電が起きました。
天候だけでなく、毎週メンテナンスに来ていたヒスパニック系のファミリーが、階下で掃除をしている間に電気やWi-Fiを止めてしまうことも多々ありました。
普段はNetflixのドラマを流しっぱなしにしていたのですが、停電になるとテレビの再設定が必要になり、これが地味に面倒でした。

ところで、AirbnbのWi-Fiが止まってしまうと、オーナーとの連絡も取れなくなります。
その点、私たちはRakuten(楽天モバイル)を契約していたので、スマホの通信は使えたのが大変ありがたかったです。
海外ではインターネットが命綱だと実感しました。
問題満載のバスルーム
ロンドンで滞在した個室のバスルーム。
もともとは普通の部屋だったところを、あとからバスルームに改築したんだろうな、という感じの造りでした。
というのも、床が普通の木の床で、水に弱そうだったからです。しかも、私たちがチェックインした時点で、床の一部が割れて沈んでいました。すぐにオーナーに写真を送ったので、退去時には特に問題にはなりませんでしたが、近くを通るだけで床が沈むので、「そのうち床が抜けるんじゃないか」とひやひやしていました。


バスルームの窓は、Tilt and Turn window(チルト・アンド・ターン・ウィンドウ)というタイプでした。
この窓には、下記の2通りの開け方があります。
- tilt(チルト):上部を内側に少し傾けて開ける → 換気用に少しだけ開けられる
- turn(ターン):全体を内側に引いて開ける → 掃除や通風のために大きく開けられる
…のですが、ちょっと触っただけでブラインドが落ちてくるし、窓は途中で止まらずに全開になって、勢いよくガラス製のシャワーブースにぶつかるしで、「ガラスが割れるのでは?」と、こちらも冷や汗ものでした。
幸いガラスは割れませんでしたが、それ以来、怖くて窓には触れられなくなりました。
というわけで、一見かわいくてきれいな物件でも、細かいところにいろいろと問題がありました。
落ちまくるブラインド
リビングルームのブラインドも、何度も落ちてきました。

中央の金具をご覧いただくとお分かりいただけると思いますが、ブラインドの軸を引っかける部分がとても浅いのです。
しかも、ブラインド側の軸も短い。
そのため、ちょっと触っただけですぐ外れて、落ちてきてしまうのです。金具の長さをもう少しだけ伸ばして、受け側を深くすれば、簡単には外れないと思うのですけどねえ。
さらに、ブラインドの引っかけ棒がなかったので、いったんブラインドが巻き上がってしまうと、手が届かなくなってしまいました。
そういうときは仕方なくテーブルの上に乗って、巻き上がったブラインドを引っ張り下ろしていたのですが、大きな窓の真横なので、「わたしが落ちるんじゃないか」と、これもひやひや。
途中からは、ブラインドに長めのマスキングテープを貼り、巻き上がった時にはそのテープを“持ち手”代わりにして引っ張り下ろしていました。

日本ではこういう不便さをあまり感じたことがなかったので、「やっぱり日本って快適だなあ」と、改めて感じるきっかけにもなりました。